30代派遣社員の卵巣嚢腫手術体験記(腹腔鏡)

2017年12月に卵巣腫瘍発覚!2018年4月に腹腔鏡手術にて摘出しました

自宅安静(4/14)〜仕事復帰(5/7)

春に手術して、いつのまにか夏が終わっていた。今更だけど続きを。。

 

4/14退院後、実家で2〜3日療養したのち自宅に戻り、派遣の仕事はお休みしてひたすら安静の日々を過ごしていた。

 

ずーっと自宅にいるとさすがに足がだるくて運動不足が気になってくる。

とはいえ4月中は腹部に鈍痛を感じることがあったので、遠出する気にはなれず近所を徘徊するのみ。

 

別途お金のこと(保険のこととかも)も書こうと思うけど、仕事を休んでいる間は傷病手当金対象期間だったので、その期間中に遠出してなにかあったらシャレにならんと思って外出を自粛していたというのもある。

療養に集中することが一番大事。

 

自宅内では通常時と同じ家事をこなせるまで回復したが、通常時よりは疲れやすい。

日々の家事でとくに辛かったのは、洗い物のとき。

キッチンがちょうどお腹にあたる高さなので、少しでも体重を前にかけてしまうと「っ、、イテテ、、」となった。

 

次に辛いのは洗濯物を洗濯機から取り出すとき。

洗いたての衣類は重たく、取り出すときに前のめりになるのでピンポイントにお腹に力が入る。

 

そして、緊張するのはシャワーの瞬間。いつ傷口に貼られたテープが剥がれるのか、毎回ヒヤヒヤ、、

結局知らぬ間に剥がれて、洗濯物を干しているときにひらひらテープが床に落ちていく瞬間を2回目撃した。(ちなみにテープは3箇所貼られていた)

 

退院後1〜2ヶ月は傷跡が生々しい。

かさぶたになる手前の赤黒い跡は見るだけでクラクラする。

下着やボトムスのウエスト部分が傷にあたると痛みがあるが、何日かしたらそれも慣れた。

 

4月後半になると歩行スピードも家事スピードも元に戻りつつあった。

 

5月といえばGW、これといってなにもせず自宅か近所で過ごしていた。

(この状況でなくても、夫婦ともに人混み苦手なのでたぶんどこも行ってない)

 

GW明けの5/7、仕事復帰。

派遣先に到着すると、人事の方が率先して「大丈夫?」と声をかけてくださった。

人事以外では、自分が所属している課の課長と部長しか事情を知らない。

何も知らない方からは「旅行?」とか聞かれて困惑したけど、適当にその場をしのいだ。

 

私的には知られても気にしないけど、全員に知られないよう配慮していただいたみたいなので、それに合わせる。

前にもチラッと書いたけどめちゃくちゃ暇な職場だったので、復帰当日何をして過ごしたか一切思い出せない。たぶん何にもしていない。笑

そういう状態が6月の契約満了まで続くのであった。

(こんなに暇なのになぜか7月以降も契約更新の話がきて、丁重にお断りした)

 

正社員だと復帰当日から溜まったメールの処理や顧客対応が発生するので、大変だろうなと察する。

当時の派遣先は暇で退屈なのが悩みだったけど、周囲がとても優しい&体力温存できるという点においてはこれ以上ない職場だった。

 

3ヶ月後〜半年後のこと、傷病手当金や保険の話はまた別途書く予定。

 

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退院後の生活について

病院から、退院後は以下の点に注意するよう説明があった。

 

・退院後一週間程度は自宅安静。家事などは体調に合わせて徐々に増やす。

 私の場合、仕事復帰まで約三週間を目安に安静にするように言われた。

・布団の上げ下げや重たいものを両手に持つなど、腹圧をかける動作は避ける。

 ※出血を起こす可能性があるため

・車や自転車の運転は次回外来まで控える。

・硬いお通じは腹圧をかける動作につながるため、緩下剤を適宜使って便秘を防ぐ。

・入浴は次回外来まで控える。

・傷はこすったりかさぶたを無理に剥がしたりしないこと。

・性生活については感染の原因となることがあるため次回外来まで控えるのがベターだが、妊娠してはいけないということはない。

 

↓こんなときは次回外来を待たず、早急に病院へ電話し指示を仰ぐ↓

*38.5度以上の熱が続く。

*生理2日目以上の出血や血の塊が出る。

*強い下腹部痛。

*便秘が続き、腹痛・お腹の張り・嘔気・嘔吐がある。

*異臭のするおりもの、濃い黄色や緑色のおりもの、陰部に強い痒みがある。

 

幸い経過は順調で、退院時に処方された痛み止めも出番はなかった。

 

最初の一週間はお腹にズボンのゴムがあたると痛みを感じたり、料理をすると立ちくらみがあったりしたが、徐々に良くなっていった。

 

傷口に貼られたテープは自然に剥がれ落ちて、洗濯物の中からひらりと出てくることもあった。

しかし傷自体は小さいものの、生々しくて見ていられない。

 

安静中は遠出することもなく、徒歩範囲内で生活するようにしていた。

歩くスピードも初めは杖をついて歩くお婆さんと同じぐらいだったのが、日に日に通常ペースに戻っていき回復を実感した。

 

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手術後4日目ー退院当日ー(4/14)

退院当日、いつもどおり6時起床。

8時朝食。

9時頃、最後のシャワーを浴びた。

 

手術跡に貼られた白いテープは、自然にはがれるのでそのままにするよう言われた。

はがれかけて取れてしまいそうなら取ってもいいらしい。

 

うっすらテープ越しに透けて見える傷の色を見る限り、かなり痛々しい感じがして自分で外す勇気ないなと思った。

 

病室で荷物整理をしていたところ、夫が迎えにきた。

看護師さんが忘れ物チェックをしてくれて、最終的な退院許可がおりたのでお礼を行って病室を後にした。

 

この日は土曜日で会計周りがお休みらしく、後日郵送にて届く請求書をもって、病院で会計するよう言われた。

 

そして病院前に待機していたタクシーに乗り込み、自宅へ帰宅した。

車で10分もかからない距離だが、さすがに徒歩帰宅できる体力はない。

 

夫をひとり残していたことで家中荒れまくっていたが、自宅に到着した瞬間は安堵感でいっぱいだった。

 

軽く家の片付けや作り置きをした後、レンタカーにて実家へ送ってもらった。

作り置き中に立ちくらみがして、まだ体調が万全ではないことを実感した。

 

実家に身を寄せた理由としては、ダブルベッドで夫の足がお腹に乗るのが怖いなと思ったのと、体力的に家事がしんどいと判断したためである。

親にもどうぞと言ってもらえたので、数日お世話になることにした。

 

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手術後2〜3日目(4/12〜13)

6時起床、8時朝食。

食事内容が流動食ではなく普通の内容に戻りつつある。

朝食は洋食/和食が選べた。選択肢があるのは嬉しい。

 

点滴は術後2日目の夕方が最終で、3日目からは外れたのでシャワーに入ることができた。

 

シャワーを浴びれる程度に肩の痛みは軽減していた。

 

それまで洗顔は水洗いだけでテキトーに済ませていたので、久しぶりにクレンジング→洗顔フォームで洗って気持ち面もスッキリした。

 

この2日間は割と体が動くわりにやることがないので、ベッドで携帯いじる・読書・見舞いに来た母と話す・インターネットコーナーでPC閲覧などして過ごしていた。

 

非常にくだらない話だが、入院前派遣の仕事が暇すぎて携帯をいじる頻度が高く、

入院のタイミングで通信制限がかかってしまってあまりネットサーフィンできなかった。

 

しかも病院のインターネットコーナーのPCもポンコツで、しょっちゅう画面が固まり、お話にならなかった。

 

そのため、ダウンロードしてきたKindleだけが唯一の救いだった。

退屈にならない準備は必須。複数準備すべし。

 

3日目は退院前日にあたるので、退院診察が行われた。

術後の経過は問題なく、退院許可がおり、今後の外来受診や退院後の生活について説明を受けた。

 

この2日間で体力が劇的に回復したと思う。

自主的に歩くようにしたことと、しっかり食事をとったことが好影響だったのかも。

 

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手術後1日目(4/11)

手術翌日、6時起床。

採血・体温チェック実施。点滴や排尿管は繋がったまま。

 

午前中はベッド上で体を起こして座ることができるようになった。

そして水分摂取の許可がでた。

 

蒸しタオルで背中を看護師さん、自分で拭けるところは自分で拭き、新しいパジャマへ着替えた。

 

12時昼食。流動食。

若干吐き気があり半分ほど残してしまった。

 

午後は自分の足で立ち上がり、点滴をガラガラ押しながら少しずつ歩く練習をした。

トイレまで自力で歩行できるようになると、排尿管が抜かれた。

 

トイレには個人の排尿量を確認できる装置があり、自分の名前が貼られたボタンを押してから用を足すと量が表示される。

記録をとるよう指示があったため都度メモをとった。

 

たまにメモを忘れるけど、看護師さんから聞かれた時に大体の量を答えられればOK。

メモ自体を見られることはなかった。

 

寝たきりの状態から久しぶりに体を動かすと、当たり前だが全体的に体が痛い。

 

そういえば、朝まではふくらはぎに血栓予防のための器具が装着されていたが、あれ家にも欲しいな〜と思ってしまった。

立ちっぱなしの後とか装着していたい。

 

***

 

とにかく一番この日辛かったのは、お腹の痛みより吐き気より「肩の痛み」だった。

手術後の呼吸困難も肩の痛みも両方、ガスの影響みたい。

   ↓

炭酸ガス気腹による合併症
・ ガス塞栓:炭酸ガスが血管内に入り、肺の末梢血管に詰まり呼吸障害を起こすものです。発生すると一時的に人工呼吸器による呼吸管理を必要としますが、重篤なものは極めてまれです。

・ 横隔膜神経の刺激による肩の痛み:術後起座、あるいは起立時に炭酸ガスによる横隔膜神経の刺激により肩の痛みが出ることがあります。数日で自然に無くなり、後遺症はありません。

〈引用元〉

http://www.med.kurume-u.ac.jp/med/urol/kanja_fukukoukyou.html

 

肩の痛みで姿勢を伸ばすことができず、常に体が丸まってしまう。丸まったところで痛みは治らないため、痛み止めを服薬したり湿布を貼ってもらったりしてどうにか耐えていた。

 

体を起こしている時が特に辛い。寝ている時は比較的まし。

ベッド場で少し起き上がるだけでも激痛。

浣腸以上にキツかった。拷問に近い。

 

「体を動かした方が痛みの引きが早い」と看護師さんに言われてからは、なるべくフロア内を歩くようにした。

 

 

 

18時、夕飯。8割ほど食べることができた。

 

シャワーは禁じられていたので、軽く洗面と歯磨きを済ませて就寝。

 

痛み止めのおかげか、前日よりはよく眠れたと思う。

花粉の症状が全くでなかったのは予想外で嬉しかった。

 

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手術当日(4/10)ー後半ー

目覚めた時は手術台の上にいた。

呼吸をしようとしたのに上手く息を吸うことができず、わずかに吸えた息をすぐ吐いてしまう。

 

「私、いま呼吸困難だ」という自覚があった。

 

声を出そうと思ってもでないし、体も動かない、目もうっすらとしか開かない。

唯一動いたのが左手首より下の部分だけ。

手で台を叩いて「私呼吸うまくできてないんですがっ??!!死にそう!!!!」と

猛烈にアピールするも、若い助手の女の子が「あれ〜?手が動いてる〜」と言うだけ(笑)

 

どんどん呼吸が浅くなり、心臓も痛くてこのまま死ぬのかと本気で恐れた。

 

死にかけ寸前で酸素吸入マスクが装着され、ようやく呼吸を取り戻すことができた。

めちゃくちゃ怖い体験だった。今でも忘れられない(´;ω;`)

 

麻酔で寝ている間に排尿管が挿入されていた。

 

また、主治医の先生から、銀色のトレイに乗せられた「卵巣腫瘍」を見せてもらった。

拳より一回り大きい丸っこい塊だった。

事前に写メを撮りたいと伝えてOKをもらっていて、夫に写真を撮ってもらう予定だった。

 

ところが夫、待ち時間中にお腹が空いたため携帯を病室に起きっぱなしで売店に行き、戻ってきたら「もう終わりましたよ!」と看護師さんに急かされ手術室付近まで来たのだけど、携帯を忘れる凡ミスを犯していた(後日聞いた)

主治医を待たせて携帯を取りに戻るとは...

 

先生、待ってくれてありがとう。無事に写真に収めることができた。

 

その後は部屋へ運ばれ、ベッドに移った。

意識朦朧。

酸素吸入していて声もほそぼそとしか出せない。

色々な管が繋がっている状態で夫がいてもロクに会話することができないため、帰宅してもらった。

帰る前に、うなじ辺りが痒かったのでかいてもらった。

自分で手を動かせなかったから。

 

一人になってからも看護師さんが定期的に検温などで様子を見に来てくれた。

特にお腹周りの痛みがあったので痛み止めを処方してもらった。

(わずかに触れられるだけで看護師さんの手をとっさに払いのけてしまったくらいの痛み。手はあまり動かないはずなのに、そのときは反射的に動いた。)

熱は37度台。平常時よりやや高め。

 

携帯をいじる体力もない。

夜は浅い眠りを繰り返し、痛みで寝返りを打つこともできない。

 

麻酔中に喉に管を通していた関係で喉がいがいがするのでうがいをさせてもらった。

飲食禁止の状態なので飲むことは不可。

 

看護師さんに介助されながら上半身を少しだけ起こし腕で支え、

コップにいれた水をストローで吸い、用意された容器に吐き出す。

 

再び眠りにつこうと試みたが、夜中に吐き気がした。

 

ナースコールで看護師さんを呼んで背中をさすってもらいながら嗚咽。苦しい。

飲食していないので吐くものはないけど、体にガスが入って内臓が圧迫されてる影響だと思われる。

 

何かと辛い1日だった。

 

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手術当日(4/10)ー前半ー

手術当日は6時起床。

検温、そして再び浣腸を行う(ヒィ〜〜〜)。飲食禁止。

 

肝心の手術開始時間は未定の状態だった。

前の方の手術がどれくらいかかるかによるらしい。

一応、目安として12時過ぎと言われた。

 

午前中に付き添いの夫が病室に到着。

12時近くなると点滴を打たれた。

 

そしてただただ待ち続けた。

 

お昼を過ぎ、ようやく手術開始時間が14時半頃と確定。

手術用の青いガウンのようなものに着替えた。

 

看護師さんに付き添われて徒歩で手術室へ向かう。

夫も一緒に付いて来たが、専用エレベーターより先は自分と看護師さんしか乗ることができず、夫とはここでバイバイした。

 

手術室のフロアに到着すると、付き添いで来てくれた看護師さんは戻り、手術室担当者数人が私に挨拶してくれた。

20〜30代の方が多かった印象。

 

5〜6人に囲まれながら手術室へ向かう間、とても緊張した。

 

心臓バクバクの状態。

 

到着すると、すぐに手術台に寝るよう指示があり、そこから先はされるがまま。

 

麻酔科医の先生から「今から全身麻酔をしますね」と言われ、口にマスクが装着された。

 

息を吸って1回目で意識が「ガクンッ」となる感覚があり、2回目を吸ってからの記憶はない。

 

目が冷めた時には手術が終わっていた。

 

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